2010年11月24日水曜日

将来、どういう職業につきたいかで学校を決めなさい!

BLOGOSのトピックスに、「大卒以外でも出世できる職業は」とのタイトルがありましたので、見てみると、田中龍作氏の「就職難 大卒だけが人生じゃない」という記事でした(元ネタは、ブログ「田中龍作ジャーナル」です)。

高校時代、警視庁からの『引き』を断った青年が、大学卒業してから受験しても、何度やっても受からないという話で、「警察官の世界は大卒でなくとも出世できる。高卒の警察署長が当たり前の組織だ。結局、大卒で大した仕事をしない警察官よりも、高卒で身を粉にして働いた方が出世するのである。」ということを述べられています。

確かに、その通りの部分もありますが、その「身を粉にして働く」のが、ものすごくしんどいわけですよ、警察官の世界は。
身内に警視庁に勤めている人間がいるのですが、短大卒という半端な立場で入ったので、高卒と同じだったわけですが、その後大学を卒業したら、いろいろ変わりましたよ。
まぁ、あまりいろいろは言えませんが、高卒と大卒が100パーセント同じということはありません。
高卒でも一生懸命働けば、大卒と同じように出世できると言う方が正しいと思います。高卒でも大卒でも頑張らなければ出世できないし、高卒、大卒関係なく頑張った者がえらくなれるというのが警察官の世界だと言えるでしょう。

今日、言いたいのは、そのことではなくて、タイトルの事です。もっと厳密に言うと、中卒段階で、必ずしも全てが高校に行く必要はないと思います。今のご時世、高校くらい出ていなければという発想はありますが、もし高校へ行かなくてもなれる職業、あるいは中卒からなったほうが良い職業(例えば職人の世界)なら、高校へ行く意味がありませんよね。中卒で何年も修行するひつようがあるわけですから、高校へ行かない方が良いわけです。ヘタに高校を卒業してからですと、丸3年は遅くなるわけですから。  
同じように、高校卒業でなれる職業ならば、必ずしも進学する必要はないわけですし、逆に大学や短大、専門学校へ行ってからではないとなれない職業ならば、進学する必要があるわけです。
つまり、「将来、どういう職業に就きたいかで、進学するかしないかを決める」ことが重要なのです。ただ、そのためには、当然中卒段階や高卒段階で、それぞれとても悩むでしょう。15歳や18歳の段階でいろいろ考えなければならないため、それがしんどいので、モラトリアムのために進学する感じが結構あるのではないでしょうか。
しかし、現代社会ではそのモラトリアムの時期が長くてもなんとかなってしまうので、逆によくないのだと思うのです。自分の将来をどうするか、当然親や周りにいる大人がアドバイスをしてあげる必要はありますが、自分自身で決めていくことが、むしろ今の社会を生き抜くためには必要なことだと思います。それが不十分なゆえに、昨日のブログに書いたような「就活悲惨日記」状態になってしまうのではないかと思うのです。 

中卒段階でモラトリアム状態が欲しくて高校に進学するのなら、その分のリスク(つまり、中卒でなったほうが良い職業ならば、3年分遅れてしまうということ)があるのだと言うことを自覚したほうが良いのです。まあ、おそらく今の高校生のほとんどはこれに当てはまるでしょうけどね。ですから、高校進学は仕方がないとしても、とにかく高校時代には卒業段階までにしっかり考えないといけません。そのことを親や教員(私も含めて)はもっと強く認識すべきです。
進学しないとなれない職業に就きたいから大学に行く、ということでないと、究極の無駄遣いになってしまいますから。これだけ、大卒での就職が厳しくなると、改めてこのようなことを見直すことが必要だと思います。
進学は、あくまでも手段です。今は進学することが目的になってしまっているから、大学に行ってもろくに勉強しない学生がいるわけですし、企業も大学での学びに期待していないような部分もあるわけです。これは全てにおいて不幸です。ですから、もっとしっかり高校生の段階で、可能ならば中学生段階で、職業について考える時間をしっかりとることが大切ですし、常にあらゆる機会を通して、職業観を養っていくことを優先的にしていく教育が必要なんだと思います。

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