中国漁船衝突事件のビデオの「流出」について、ネットやテレビなどの報道を見ていると、どちらかと言えば、「流出よくやった派」が多いような感じを受けます。
確かに、多くの国民がそのビデオを見たかった、気になっていたのは事実でしょう。それにそのビデオが一つの「証拠」にされているのですから、多くの人間の目で見て確認する必要はあったのかもしれません。それを政府が公開しないとしてしまったところに、今回の事件ですから、中国漁船の船長が中国に英雄扱いで帰っていったのと同じような感じでとらえている人も多いように思います。
ただ私からすると、「やっちまった」という思いです。前回のブログでも書きましたが、今回の「尖閣ビデオ」(この表現があちこちで使われているので、私も使います)、「国家機密」なんですよね。それを公務員であるはずの人物(少なくとも、ビデオが保管されている組織は政府機関ですから、それを流した人物は内部の人間のはずですから、公務員ですよね)が行ったということは、完全に職務命令違反あるいは守秘義務違反にあたるはずなのです。「機密漏洩」なんですよ、今回の事件は。やっぱり、まずいですよ。
このような問題に対する反応は、若者のほうが敏感なのかもしれません。勤務校の生徒も意外と知っていて、「先生、これってやばくない?」と聞いてきた生徒もいます。何でそう思うのって聞いたら、「だって、これを流したのって、多分国の人でしょう?それってやばくない?(漢字が苦手な今時の若者なのでボキャブラリーに乏しいのですが、言いたいこと、わかりますよね)」ということなのです。
「尖閣ビデオ」の「流出」事件を歓迎するムードの日本って、ある意味かなり「やばい」国家になっている気がします。
この問題に関するコメントでおもしろかったのは、「Chikirinの日記」でのChikirin氏のものです。
「新聞やテレビで、You Tubeのついての説明がかなり詳しかったのは、今時新聞を読んでいるような人はYou Tubeを知らない人が多いからだし、テレビでYouTubeというものがあることを初めて知った人が多いのではないのか」というのを読んで、なるほどと思いました。
言われてみると、確かに5人家族の我が家においても、You Tubeがわかるのは私だけ(子どもは知らないのは同然ですけど)ですし、女房の実家のお父さんやお母さん、近くに住む叔父、叔母もわからないと思います。自分に近い人間のうち、半分以上は「You Tubeってのがあるんだ」って感じだと思いますので、
Chikirin氏が指摘するように、
「まとめると今回のビデオ流出で、
・一番得をしたのはグーグル先生
・一番損をしたのは、既存メディア
・そんなことは関係なくどうせアウトなのは、菅政権
・グーグルも日本もウザイぜ、と思っているのが中国政府」
というのは、的を射ていますね。
やっぱり、菅政権は「アウト」ですね。
ただ、ねじれ国会のせいで、一時廃止かと思われていたのに継続されそうな「教員免許更新制」は、「アウト」の政権でも何でもいいので、無しにして欲しいなぁ。あれ、いろいろ問題があるんですよ。まぁ、この話題は近いうちに改めて。
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