2011年7月31日日曜日

静岡県内の歴史関係ネタを2つ(静岡新聞より)

一つ目は、「児童ら藤枝名所をスケッチ 歴史的背景も学ぶ」です。
藤枝市は静岡県中部の人口14万人ほどの都市で、サッカーで有名な町です。あの長谷部の出身地として知っている方も多いかもしれません。
一方、文化行政も結構しっかりしていて、文化財行政も充実しています。国史跡の志太郡衙跡や東海道宇津ノ谷峠越もしっかり整備されていますので、このようなイベントは大変充実していると思います。夏休みの宿題を兼ねた名所旧跡めぐりなどはよくありがちですが、歴史とスケッチをコラボするというのはおもしろい試みだと思います。


二つ目は、「三島市指定文化財「楽寿館」 終日特別公開」です。
三島市は静岡県東部の人口11万人ほどの都市で、水がきれいなことで有名で、最近は「三島のうなぎ」やB級グルメの「みしまコロッケ」などをTVなどでも見かけると思います。
楽寿園は国指定文化財(天然・名勝)ですのでご存知の方もいらっしゃると思いますが、楽寿館は1890年(明治23年)に小松宮彰仁親王の別邸として造営された数寄屋造りの京風建築で、そこから眺める、富士山の湧水をたたえた小浜池はとても素晴らしいです。
みしまコロッケをかじりながら市内を散策して、昼食にうなぎを楽しみ、楽寿園でまったりするなんていう楽しみ方ができますから、個人的にはこの夏に出かけたい場所のひとつです(^O^)

2011年7月30日土曜日

「第63回正倉院展」

昨日(7月29日)のYOMIURI ONLINEで、「信長のあこがれた蘭奢待も…正倉院展の宝物決定」という記事が出ていたので、今日(30日)の新聞にもう少し細かい情報が載るかなと思っていたら、案の定「宝物に合わせ多彩企画 秋の正倉院展内容発表」として記事が出ていました。


注目はやはり14年ぶりの公開となる、香木「黄熟香(おうじゅくこう)(蘭奢待(らんじゃたい)」や、昨年東大寺大仏殿に埋められていた大刀2本が正倉院から持ち出されたものと確認された「金銀鈿荘唐大刀」あたりでしょうか。


また合わせて、「聖武天皇の袈裟包む絹布復元」という記事も出ていて、正倉院展に行ってみたい気持ちが高まってしまいますね。
地元奈良県も、東日本大震災の影響で、県内への観光客は減少傾向にあるなかで、正倉院展への期待は大きいのでしょう。

2011年7月29日金曜日

国連軍縮会議in松本

日(7月29日)の中日新聞の、この社説を読んで、初めて気がついたのですが、長野県松本市で国連軍縮会議なんて行なわれていたんですね。

詳細を知りたくて、信濃毎日新聞のHPにアクセスしてみました。
27日から始まっていて(27日の記事)、国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長が松本市内の高校生と語り合う、「高校生軍縮教室in松本」などという素晴らしい企画が行なわれたようです(「高校生軍縮教室in松本」に関する記事はこちら)。
最終日の今日(29日)は、長野県内高校生が参加する「平和・軍縮トーク」が実施されたようです(詳細はこちら)。

長野県には有名な「松代大本営跡」があり、戦争関係の教育実践には大変素晴らしいものがあります(以前、このブログで紹介した長野県松川村立松川中学校の実践もそのひとつですね)。
ですから、今回長野県で「国連軍縮会議」が開催されたことは、長野県の戦争に関する教育実践が、ますます良いものになっていくきっかけの一つになるのではないかと思います。
また、原発の問題を考えるうえでも、大変良いきっかけになるでしょう。
う~ん、松本の高校生がうらやましいなぁ。もし静岡県で同様のことが行なわれれば、生徒の引率と称して進んで行ってしまうでしょうね(^_^;)

2011年7月28日木曜日

教員の3人に1人50歳以上 公立小中高、文科省調査

タイトルは、今日(7月28日)のCHUNICHI WEBの記事です(詳細はこちら)。

この記事のなかに50代が35%以上の都道府県は小学校33府県、中学14都府県、高校15都府県」とあり、具体的にどの県がそうなのか知りたいと思い、文科省の中間報告のページに行ってみました。
さらにリンク先には、「平成2 2 年度学校教員統計調査中間報告- 調査結果の概要-Ⅰ 調査の概要」、「Ⅱ 調査結果の概要」、「平成22年度学校教員統計調査中間報告の公表について」があり、平成22年度学校教員統計調査中間報告の公表について」の中の、50歳代の教員が35%以上を占める都道府県の推移<悉皆>」という資料で、50歳代の教員が35%以上を占める都道府県がわかりました。
静岡県は、小学校がそれに該当していましたが、中学校、高校はそうではありませんでした。


文科省では、「学校の教員構成並びに教員の個人属性、職務態様及び異動状況等を明らかにすることを目的として、3年ごとに学校教員統計調査を実施」しているそうなのですが、今まであまり気にしていなかったので知りませんでした。
しかし、よく見るとなかなかおもしろい資料が出ています。例えば、「週当たり教科等担任授業時数」というのがあり、それを見て「あぁ、自分は平均より多いなぁ(T_T)」と思ったり、「学歴構成」で、「大学院修了者の占める割合」を見て、以外に少ないなぁと思ったり。ただ、大学院修了者の占める割合」は前回平成18年度調査に比べて、22年度は小中高ともその割合は急に増加しているので、やっぱり景気の影響が出ているようです。

2011年7月27日水曜日

被災ノムコウにある希望―福島の高校生から学んだこと

タイトルは、今日(7月27日)のWEB RONZA+の須藤靖氏の記事です(Sample部分はこちら)。Sample以上は有料ですが、Sample部分だけでも十分考えらせられる記事です。

この中で、福島高校の生徒から、「「科学の発展が予想もしない危険を生み出してしまう可能性にどう向き合うべきか」、「果たして科学を進めることは善なのか」、「高度な科学を理解することが困難な一般の国民にとって、国の科学・技術政策に対してどのように主体的にかかわることが可能なのか」」などの質問があったそうですが、須藤氏も言うように、「理学系の科学者の多くが、あえてそのような問題に向き合うことを避けてきた」ような質問なのであり、「現実に直面せざるをえない現状を明確に自覚している」がゆえの質問なのです。


福島高校は、福島県を代表する進学校で、東大や東北大など国公立大学に学年の半数前後が進学するような学校なので、かなり賢い生徒がほとんどなわけですが、それでもこのような質問を大学の先生に突きつけざるをえないような現実を、福島高校の生徒は自覚しているのです。
大人はどうでしょうか?

2011年7月26日火曜日

国際成人力調査(PIAAC)、来月から始まる

文部科学省の国立教育政策研究所で、来月から始まる「国際成人力調査」(PIAAC=ピアック)の例題が昨日(7月25日)公開されています。
この「国際成人力調査」(PIAAC=ピアック)は、「大人の学力」を国際比較するため、経済協力開発機構(OECD)が世界26か国で初めて実施するものです。


「大人の学力まで比較しちゃうんですか?」って感じがしないわけでもないですが、「各国の成人が日常生活や職場で必要とされる技能(「成人力」)」を調査するものだというです。


まず「成人力」って一体なんだと思い、国立教育政策研究所のHPを見てみると、知識をどの程度持っているかではなく、課題を見つけて考える力や、知識や情報を活用して課題を解決する力など、実社会で生きていく上での総合的な力のこと」ということのようです。


じゃ、それをはかる問題ってどんな問題なのかと思い、例題を見てみました。
「読解力」、「数的思考力」、「ITを活用した問題解決能力」、「属性調査」の4つの分野ですが、例題を見る限り、どれもポイントになるのは「問題を読んで、回答として何を求めることが要求されているのかを的確に読み取れるか」、「それに対する的確な回答を答えることができるか」だと思いました。問題は読めても、その意味がわからない、何を求められているのかわからないということはあると思います。要は読解力以外の問題でも読解力を要求されているのであり、あとは絵や図などから的確な情報を読み取れるかという感じの問題のように思います。


一見、簡単に思いますが、案外出来ないかもしれません。でも、おもしろそうですので、やってみたい気がします。

2011年7月25日月曜日

『週刊金曜日』2011年7月22日 856号

特集は「放射能汚染に夏休みはない  福島の子どもたちに何が起きているか」ですが、あまりにもひどくて、正直言葉も出ません。夏は酷いですね。原爆も原発も何故夏なんですかね。


西川伸一の政治時評」は、845号の「大藤理子の政治時評」と同じく、菅首相の「やめない力」に期待する記事です。本当に「脱原発」への道を確実にできるのならば、菅首相には粘って欲しいものです。


岐路に立つ被爆地・長崎 平和宣言に「脱原発」の文字は入るのか」の記事も注目です。24日のエントリーに書いたように、原爆も原発も結局はアメリカが原因なのです。その意味では、平和宣言に「脱原発」の文字が入るとしたら、そのメッセージ性は大変強いものになるでしょう。実際の平和宣言には大変期待しています。


新買ってはいけない163」の「防蚊加工Tシャツ」について、Tシャツ自体の記事の部分ではなく、一見便利な商品には、たいてい何らかのからくりがあります。そして、それは場合によっては健康に害をもたらすことがあります。」の一文がポイントです。
「防蚊加工Tシャツ」だけに限らず、他のいろんなことに言える言葉ですし、考えようによっては、原発にも言えることですよね。つまり、「クリーン」だとか、「コストが安い」とかの一見良さそうに見えた発電には、からくりがあったわけですよね。そして、それは我々に害をもたらすものだったわけです。
その良さはどうしてもたらされているのかを確認して、その良さが本物なのかどうかをはっきりさせた上で取り組まないといけないのです。


最後にもう一つ、中山千夏氏の「リブらんか」「69 節電なしでもこの夏いけるから」は、まさにその通りと納得して読みました。確かに、馬鹿なのは男です。

2011年7月24日日曜日

ビキニ被ばく受け原子力協力 米公文書、日本人は核に「無知」

タイトルは、昨日(7月23日)のCHUNICHI WEBの記事です(詳細はこちら。同じ記事は東京新聞にもありました)。
この記事のもっと詳細は、昨日の毎日jpにあります(詳細はこちらまた、第五福竜丸事件と日米原子力協力をめぐる米公文書の要旨はこちらにあります)。


「第五福竜丸」が被ばくし、原水爆禁止が国民運動となるなかで、このような処置をとられるなんて、当時の日本はかなり甘く見られていますね(今も立場は変わらないですが)。
ただ、この文書以降、原子力の平和利用が進んだということから思うのは、これが今回の「フクシマ」の遠因なのではないか?ということです。
ですから、これに関しては、まぁ、それにのせられて原発を推進していった政府もバカですが、アメリカの道義的責任はかなりあると言ってもよいでしょう。原爆だけではなく、原発に関してもアメリカが原因なのですから。


「脱原発」を実現させることが最重要ですが、同時にアメリカに対しても何らかの主張をする必要があるのではないかと思います。

2011年7月23日土曜日

世界文化遺産登録、推薦書原案提出へ

昨日(7月22日)に、山梨県富士吉田市静岡県と山梨県とで合同会議を開いて、推薦書の原案がまとめたようです(詳細はこちら)。


記事にあるように、「原案では「富士山」の価値を「信仰の山」と「芸術の源泉」の二つの柱で整理。その上で、(1)歴史的に定着した富士山信仰と今日への継承、(2)神聖なる「名山」としての地位を確立した景観、(3)葛飾北斎や歌川広重の浮世絵に描かれ、国内のみならず西洋美術へも影響を与えた類いまれなる山などと評価」し、これを27日に文化庁に提出するんだそうです。


静岡県では、このために、富士山周辺にある富士山信仰と関係のある遺跡の調査を行っています。遺跡によっては多少の発掘調査も行いました。条例で、2月23日を「富士山の日」と制定しましたし(その内容はこちら)、早ければ13年6~7月に開かれるユネスコ世界遺産委員会で審査されるそうですが、すでに登録されている文化遺産と比較しても引けをとるものではないと思います。


ただなんとなく、富士山の存在は日常的すぎて、世界文化遺産に登録されることに関するイメージが、知り合いがオリンピックに出ちゃうみたいな、近所のサッカー女子がなでしこジャパンで出場するみたいな、突飛な感じがしています。もし本当に登録されたら、近所の女の子がミス・ユニバースになっちゃったみたいな感じがするんでしょうか。なんかものすごく変な例えですみません。でもちょっと変な感じがするんですよ(^^ゞ

2011年7月22日金曜日

広田照幸さんに聞く 「ポスト震災の教育をどう考えるか」

WEB RONZA+の7月21日のSample記事で、この続きは有料なのですが、この無料部分だけでも十分示唆にとんだ指摘があります(詳細はこちら)。

教育で何をやるべきなのか、何を思いとどまるべきなのかは、きちんと考えた方がいい。
この指摘は重要ですね。


また、これに続く部分の記事は大切だと思いますので、以下に転載します。
 「何が変わるか」ではなくて、「何かを変えるべきではないか」という議論ができますね。長い時間軸で考えて今回の事件を「転換点」と受けとめて、大きな方向を変えようという議論が進むといいと、私は思っています。中心的な論点としては、「何をめざして教育をするのか」という点の問い直しをするべきだと私は思います。これだけではよくわからないと思うので、いくつかの論点に分けて、問題提起を含めてお話をしたいと思います。
 まず、これからの日本はどういう社会を作っていくのか、といったあたりから。日本では、「より豊かで快適に」という生活のあり方があたり前だと思ってきていた。しかし、それが、自然を制度や技術によって制御することで成り立ってきていたものであったことを、今回の震災や原発事故によって思い知らされた、といえます。
「脱原発」の考えも、まさにこれだと思います。これからの日本社会をどう作っていくかと考える中で、原発を抜きにした社会をつくるという方向性で教育を考えていくべきですし、そうしていけば必ずそれは実現可能なのです。
今は、大切なその転換点です。「教育は、地味な活動の累積である代わりに時間的射程が長く、遠い未来のみんなの生き方に影響を及ぼしてしまう」のですから、きちんと考えなければなりません。

2011年7月21日木曜日

鴻上尚史さん主宰、劇団第三舞台が解散へ

タイトルは、今日(7月21日)のYOMIURI ONLINEの記事です(詳細はこちら)。

10年前に活動を休止したときには、きっと10年後には楽しい芝居を見せてくれるんだと思っていたのですが、残念です。

第三舞台といえば、小劇場運動第3世代の代表的な劇団の一つで、私が高校の演劇部員だったころは、夢の遊民社と人気を二分する劇団でした。「朝日のような瞳をつれて」や「天使は瞳を閉じて」なんかが有名ですかね。劇団員としては筧利夫(この人、浜松出身ですね)とかかな。
まぁ、なんといっても鴻上尚史の書く脚本は、軽妙なセリフのやりとりによる速い展開や、はやりの音楽を多用したりダンスがあったりと、観る人に息つく暇を与えないような作品が魅力でしたね。


もう、それも観れないと思うと寂しいですが、これも時代ですかね。

2011年7月20日水曜日

台風6号、スゴイ雨でしたね。

今日(7月20日)は、朝からものすごいどしゃぶりの雨でした。
被害に会われた地域の皆様にはお見舞い申し上げます。
静岡県内でも、場所によっては被害があったようです(詳細はこちら)が、朝の時点で、「暴風警報」が出ていなかったので、学校によっては休校になったところと、ならなかったところがあったようですね。

勤務校では、「暴風警報」が出れば休校と言う事にしてあったのですが、出なかったので、通常通りでした。そうは言っても、もう特別時間割の期間ですので、生徒は午前中だけですが。
近隣の高校でも、休校にしたところがあったようで、その情報をどこから仕入れたのかは知りませんが、生徒はブーブー言っていましたが。

高気圧に押されて、結局きちんと上陸できなかった台風6号ですが、常時パソコンで気象情報をチェックしながら、ヒヤヒヤしていました。でも、こういう台風もめずらしいですね。
私の周辺では幸い大した被害もなく、生徒もきっちり午前中いっぱい授業をやり、学年会議もやり、成績処理もやって、結局普通の一日でした。
勤務校の終業式は22日なので、あと2日です。ただ、8月のはじめまでは三者面談やら補講やらがありますが(^_^;)

2011年7月19日火曜日

「浜岡廃炉、脱原発」訴え 静岡で30団体が集会

タイトルは、昨日(7月18日)の中日新聞の記事です(詳細はこちら)。

福島県の佐藤栄佐久前知事が来静して、かなり盛り上がったようですが、「「情報公開しないのはファシズムと同じ。民主主義に全く逆行している」と強調した」というのは、かなりすごい発言ですね。


社民党の福島瑞穂党首の「浜岡の問題は津波対策だけでない。防潮壁の整備などに無駄な金をかけず、自然エネルギーの推進にかじを切るべきだ」との意見ももっともだと思います。


一方、今日(7月19日)は、スズキ自動車の新任副社長の合同インタビューの記事が出ています(詳細はこちら)。
この中で鈴木俊宏副社長の、「大地震に備えた静岡県内の生産拠点のリスク分散で、中部電力浜岡原発(御前崎市)から約11キロ圏内にある四輪エンジンの生産拠点相良工場(牧之原市)の移転について「今後の原発の状況を見極めて進めていきたい」」と述べ、「浜岡原発について「静岡県知事に適切な判断をしていただけるのではないか」と話し、運転が再開されず移転の必要性がなくなることへの期待感を表明」したと出ています。
電力の問題は産業界への影響が強いわけですから、その産業側からの、このような発言はかなり重みを持つでしょうね。


このように静岡県でも、浜岡廃炉、脱原発」の報道も目立ってきたように思います。この声をさらに大きなものにして、浜岡廃炉、脱原発」を現実のものにしていけるように、この手の情報は極力取り上げていきます。このブログをご覧くださる皆様、ぜひご協力下さい。

2011年7月18日月曜日

久しぶりに舞台見てきました。

普段、仕事以外で芝居を見ることはほとんど無いのですが、珍しく見てきました。

チャリカルキ」という劇団の「脚立」という作品です。

5月から全国の居酒屋やカフェ・ライブハウスなどで芝居をやっているようなのですが、そういう場所で芝居をやるってこと自体もおもしろいのですが、実はこの劇団を主催しているのが、高校の時の先輩なんです。
実に20年ぶり(高校卒業して以来だから、正確に言うと22年かな?)の再会だったのですが、オジサンにこそなれど、昔と全然変わらない印象でした。

芝居もなかなか考えさせられる良い脚本でしたし、役者さんたちもいい味を出していて、よくぞ良い仲間を集めたって感じでした。また、お客さんの中にはリピーターがいるようでした。先輩はとてもよい仲間に恵まれているなぁと羨ましくなりました。

やっぱり人ですね。舞台に限らず、何でもそうですが、良い仲間がいて、人と人とのつながりができてこそ、何かを成し遂げられるんだと思います。

明日は、北鎌倉の喫茶ミンカで19:30から、20日は西新宿のNewburyで20:00から、21日は新宿3丁目の第21みくに丸で20:00から、それぞれ公演があります。近くで、お時間の許す方がいらっしゃいましたら、おもしろいですので、ぜひ見に行ってみてください。

2011年7月17日日曜日

『週刊金曜日』2011年7月15日 855号

今週号は、「編集長後記」と、「金曜日から」で北村肇氏のコメントがポイントが高いですね。
特に、北原氏が言っているように「何が何でも原発は廃炉にすべきであり、電力問題も含め「その後、どうするか」と議論を立てるのが正解です。」「人間が制御できない技術を実用化してはいけない、それだけのことです。」という言葉は、まさにその通りだと思います。


もうひとつは、先週に続き育鵬社・自由社版教科書に関する記事が出ており、二社に共通の特徴的な問題点を具体的に指摘しています。
やはり、間違いが多いということは言えるようですね。もうひとつは、戦争に関する記述、それに関連して人権に関する記述に問題があるという感じのようです。とにかく、間違いが多くかつそれをきちんと訂正しないというのは、教科書としてはおろか、一般書籍としてもダメな本ですから、根本的にこの二社のものはダメだと思います。多くの中学生は、教科書に載っていることが正しいことと考えますから、そのような教科書を使えば、間違いなく間違った認識を持つ人間になるわけです。本人がそれに気がついて、その間違いを修正出来れば良いですが、かなりの人間はそれはなかなか難しいですから、育鵬社・自由社版教科書は使わない方が良いのです。特に問題の無い、普通の教科書を使っていたって、歴史は変化していきますから、自分が昔習ったことが改められていることがあるのです。多くの方は「学校では習わない歴史」とか「教科書には載っていない歴史」とかいうテレビ番組で、初めてそれを知るということになるわけです。


もうひとつの道徳教育の話も、ちょっと考えさせされます。
個人的には、最近の子どもは規範意識が薄いという印象があるので、何らかの道徳教育があった方が良いのではないかと思う時があります。何らかの指標になるものを与えた方が、子ども達が動きやすいのではないかと思う場面が時折あるからです。
その意味では、道徳教育は多少必要なのではないかと思うのですが、今週号の記事に出てくるような道徳的価値の刷り込みは、問題だと思います。
ある程度の愛国心は必要です。特に、今のような状況で「がんばろう日本」のメッセージも悪くはないと思います。ただし、あれだけ頻繁にテレビで流れていると、ちょっとうんざりしますが。大人はいいですけど、子どもはどうなんだろうと思います。おそらく、素直に「日本は強い国」って思うのでしょうね。それはそれで悪くはないですけど、復興の時にそう思って頑張るのはいいですけど、それ以上になってしまうと問題ですよね。まぁ、このような懸念は大概、戦前の修身やアジア・太平洋戦争のイメージがダブルからなんですけど。
今年度から実施の新学習指導要領では、愛国心を核とした道徳教育が柱となっているのですから、先の教科書の問題と合わせて考える必要があると思いますし、特に社会科の教員はこれらのことを意識し、勉強していかないといけないですね。教員がバランスの良い感覚を持っていることが大切ですから。

2011年7月16日土曜日

話題の14歳、藤波心さんのブログ更新

この子、自ら「ブログの更新が遅い」と言っているので、いつ更新するのか、逆に気になって毎日見に行ってしまっているオジサンです(^_^;)

昨日、新しいエントリーがアップされたのですが、これ、本当に本人が書いているのかなぁ?見てもらえれば分ると思いますが(ここから飛んでください)、仮に周りの大人のアドバイスがあるにしても、14歳がここまで考えているのならば、この子、ものすごい頭の良い子ですよね(まぁ、だから話題になっているんですけど)。

もし、全てを彼女が書いていないとしても、ここに書かれている内容の意義は変りないので、私としてはやらせだとかそういうことはどうでも良いのですが、仮に売名行為でもいいと思います。それだけ重要なことを書いてくれているのですから、私は全面的に彼女を支持します。

とにかく今回の記事は、かなり意義のある内容になっていますので、ぜひ多くの方に読んでもらいたいですね。

2011年7月15日金曜日

『「イギリス社会」入門』

私の漠然としたイギリスのイメージを、おもしろおかしく、ぶち壊してくれた本です。
なんとなく知っているようで知らないのがイギリスなんだなぁと、改めて実感しました。

そもそも「イギリス」と呼んでいること自体が、分かっているようで分かっていないことの証拠ですよね。だって、「イギリス」って、正式名称が「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」なんですからね。「イギリス」と呼んでいると、その実態すらわからないですよね。
日本人が知らない本当の「イギリス」がここには出てきます。オススメです。


なお、著者には『「ニッポン社会」入門』、『「アメリカ社会」入門』もあり、こちらもオススメです。


『「イギリス社会入門 日本人に伝えたい本当の英国』
コリン・ジョイス著 森田浩之訳  NHK出版新書354 2011年7月 ¥780円+税









2011年7月14日木曜日

武市半平太の獄中の書見つかる

タイトルは、今日(7月14日)のasahi.comに出ている記事です(詳細はこちら)。

半平太は通称で、号は瑞山です。
昨年のNHK大河ドラマの「龍馬伝」にも登場していたはずですが(「龍馬伝」を見ていないので、断言できませんが、まず間違いないです)、龍馬の遠縁にあたる人物です。


郷士である龍馬と違って、武市は上士格で、剣術の名手だったこともあり、土佐藩内で活躍出来る場所がありました。
土佐勤王党の盟主として、土佐を指導し、「人望は西郷、政治は大久保、木戸(桂)に匹敵する人材」と言われるほどの人物だったようですが、時代に翻弄された一人ですね。もし明治時代まで生きていたら、間違いなく活躍したでしょうね。


当時の土佐藩の体制を「巨奸(きょかん)」と表現し、「恨無限(うらみかぎりなし)」と非常に激しく憤っており、その悔しさが滲み出でいますが、大変りっぱな書ですね。

2011年7月13日水曜日

「原発に依存しない社会を」

菅首相、よくぞ言った!この一言が大切です。

おそらく、具体策がないとか、いろいろ批判が出るでしょうが、いままでは、この一言すら出なかったのですから、とにかく目標を掲げたことは、大変意義のあることです。

これからは、「原発に依存しない社会」を作る方向へ、皆で知恵を出しあっていけば良いことです。この方向性を国民全体で模索していけば、時間はかかるかもしれませんが、必ず実現できます。

2011年7月12日火曜日

『週刊金曜日』2011年7月8日 854号

特集は「放射能はどこに落ちた」ですが、いつものようにそれ以外の気になる記事をピックアップします。

ひとつは、「大藤理子の政治時評」です。菅首相が辞めると言って、なかなか辞めないことに対して、これは案外良いのではないかと評価しています。私も同じように思います。
よくわからない理由で、あっさり首相を辞めてしまった過去の方たちからすれば、一国の首相ですから、そう簡単には辞めない、あるいは辞めたくないという方が自然だと思います。
大藤氏の記事の中で言っていますが、「脱原発」を進めるためには、今のような菅首相の状況は武器になると思います。菅首相には、出来ればもう少し悪あがきしてもらって、できるだけ「脱原発」を実現する方向に向けていって欲しいですね。

二つ目は、「東京電力の正体」で、「フジ・メディア・ホールディングス」の株主総会の話が出ていて、「フジ・メディア・ホールディングス」は原発推進メディアだという記事です。
これを読んで思い出したのですが、浜岡原発のある御前崎市佐倉は、産経新聞の社長で「フジサンケイグループ」の土台を築いた水野成夫の出身地だということです。「フジ・メディア・ホールディングス」が原発推進メディアだという話、浜岡に原発があるという事実は、水野成夫という人物で繋がっているというわけです。

三つ目は、中学校の歴史・公民の教科書の話です。自由社版の教科書は、ひところ話題になった「つくる会」の教科書であることはお分かりかと思います。
もう一つ育鵬社版の教科書も同じ系統の教科書だということのようです。育鵬社とは聞きなれない会社だと思ったら、以前「つくる会」の教科書を出していた扶桑社の100%出資の子会社だとのことですから、歴史を学ぶ人間からすると当然ダメな教科書なわけです。何がダメがというと、とにかく記述が偏っていて、史実ではないことが出ているのです。
高校教員の目から見ると、とにかく今の中学校の教科書は全体的にいまいちな感じなのですが、さらに自由社版や育鵬社版の教科書では、なおさらダメです。
普通の書籍ならば別に構わないですが、教科書としては、自由社、育鵬社ともに採択されないようにしなければなりません。

2011年7月11日月曜日

岡山の古墳石室、年内にも解体 高松塚の教訓生かされず

今日(7月11日)は新聞休刊日なんですね。

タイトルは昨日の朝日新聞の記事です(詳細はこちら)。

まぁ、仕方が無いでしょうね。取り外して保存するという判断は賢明だと思います。完全になくなっていくのを見ているわけにもいきませんから。

基本的には現地保存ですが、それにこだわって貴重な文化財を失ってしまっては、元も子もないですからね。原則はあくまでも原則ですよ。

何故教訓が活かされなかったのかとの問いがありますが、文化財は人間と同じで一つ一つが全て違います。同じ様なものでも、100%同じという状態のものはありません。
ですから、他の事例はあくまでも参考にできる程度で、一つ一つに文化財と向きあって丁寧に対応しなければ、それぞれの文化財に合った対策は取れないのです。

諸行無常、今までの歴史の中でも、類似品はたくさんあったでしょうが、たまたまここまで残ってきた文化財は、まさにたまたま残ってきただけで、それが失われようとしているのを、ただ黙って見ているのが、ある意味自然なのかもしれません。しかし、文化財に関わるものは、同時にその文化財が人類の共通の財産であることも分かっているわけですから、未来に託すためにもその時の最善の努力をしていくしかないのです。

千足古墳の石障も、取り外して保存することで、未来への財産として残せる可能性がまだあるのだと考えれば、非難することもないと思います。


2011年7月10日日曜日

「オキナワとフクシマ 週のはじめに考える」(中日新聞社説より)

タイトルは、今日(7月10日)の中日新聞社説です(詳細はこちら)。

最近、私がなんとなく考えていたことがここにあったという感じです。まさにこの社説のとおりだと思います。

それを考えると、今は政府が混乱し、原発問題が国民的関心になっている(節電という実害があるがゆえにですが)からこそ、政治的な関心が高まっており、いまこそ日本は民主主義らしい状態にあるように思います。

多くの方は、東日本大震災の被災地をはじめとして、この混乱が早く収束することを願っていると思います。当然私もそうなのですが、ただ、不謹慎な言い方であることは承知していますが、こと、人々の関心の高さという点においては、この混乱状態が続いている方が、本来の民主主義に近付いて、これからに向けて日本が大きく成長する可能性が高まる始まりであるように思えるのです。

国民の関心が高い状態が続くこのタイミングは、日本社会が成長するチャンスであり、その点では菅首相にもう少し粘ってもらった方が、結果的に良いのではないかと思っています。

2011年7月9日土曜日

『COURRiER Japon』vol.081 AUGUST 2011

特集は「危機から復活するための「リーダーの条件」」ですので、何を狙っているのか明確ですね。
企画としては、かなりいいですね。内容的にも悪くはないですが、ただ日本が置かれている現状を解決させるヒントは、あまり多く無いような気がします。

「レディー・ガガに魅せられて」は、なかなかおもしろいです。正直言って、レディー・ガガは奇抜なイメージしかなかったのですが、この記事を読んで、彼女を見直しました。

「WORLD NEWS HEADLINE」の中東からの、古文書の記事ですが、キリスト教に関連する古文書はいろいろありますが、ここの出ているのは、果たして新発見なのか、それとも違うのか、かなり興味があります。この記事の今後の情報が楽しみです。

「WORLD NEWS HEADLINE」からもう一つ。アメリカからの記事で、ウィキペディアに大学生が執筆することを宿題にしたところ、なかなかいい成果があったという記事です。私自身もウィキペディアはよく見ます。確かにテーマによってはかなり良い内容もありますが、基本的にはあくまでも参考にする程度です。しかし、こういう形で質が向上すれば、あてにできるようになるかもしれませんね。これは良い動きです。この動きが日本の大学にも広がると、日本の大学も揉まれて、良いのではないかと思うのですが。

最後に、「世界が見たNIPPON」から、浜岡原発に関するニューヨーク・タイムズの記事です。ニューヨーク・タイムズに、このような浜岡原発の記事が出るとは驚きです。ある意味、アメリカはバランスがとれていることの証拠のような感じです。
やはり国内よりも、海外のメディアの方がバランスがとれていて、本来の役割を果たしているんですね。国内のメディア、特にテレビには全く期待していませんし、新聞もメディア・リテラシーの学習用として使えるので、良いんですけどね(^_^;)

2011年7月8日金曜日

『人生に悩んだら「日本史」に聞こう」

いろんなところで、かなり話題になっていますので、読んでみました。
確かに日本人は、こういうのが好きそうですね。私は全く泣けませんでしたけど。

う~ん、歴史の見せ方を変えるだけで、こんなに話題の本になるんですね。
歴史の内容としては、歴史を少し学んでいる方には有名な話ばかりです。ただ、その切り方というか、エピソードの中のポイントの置き方がいいみたいです。

出版のタイミングも良かったんでしょうね。日本がこれだけ大きな危機にされされているときだからこそなんだと思います。
あと、作者の白駒妃登美さんが苦しいところから立ち直った方のようなので、その視点も絶妙なんでしょう。

決して、批判しているわけではないですよ。歴史の読みものとしては悪くないですし、文体も読みやすいですから。
ただ、これで泣けるというのは、正直言って心が弱っているか、歴史をそれほど知らないか、なのかと思うのです(あるいは、単に私がへそ曲がりなだけ?)。

ただ、私自身はいい勉強になりました。
歴史は物語ですからね。まぁ、私はいちおう歴史を学問として学ぶものなので、歴史の語り方が違いますが、その物語をどのように語るのかがかなり大切なのだということを知ることができました。
エピソード的には、私も本書と似たようなことを学んでいますので、同じように書けるかもしれないなどと思ったりしますが、多分無理でしょうね。
私は私の歴史叙述をするしかないわけですが、今の世の中で歴史が必要とされていることは大変嬉しいことですので、ちょっと考えてみようかなと思います。でも、論文は書けても、文才がないと本書のような書き方は難しいのが事実です。

『人生に悩んだら「日本史」に聞こう』
ひすいこたろう&白駒妃登美 祥伝社  2011年6月 ¥1300円+税

2011年7月7日木曜日

佐賀県知事が玄海原発再開見送り 町議会、同意撤回

タイトルは、今日(7月7日)のCHUNICHI Webの記事からですが(詳細はこちら)、他紙やテレビでも報道されれいるので、ご存知の方も多いと思います。

古川知事が「政府の方針がふらふらしている以上、これ以上の検討は進められない」と語っていますが、まさにその通りだと思います。今日の中日の社説にもあるように、今の政府の状況では全く不安な状況ですから、古川知事の判断は正しいですし、それを受けての玄海町の岸本町長の同意の一時留保すると表明町議会の同意撤回表明も適切です。これこそ、政治家の仕事です。


また、静岡県の川勝知事も6日の、中日新聞のインタビューで、浜岡原発は「限りなく再開できない状況」との認識を示したという記事が、今日のCHUNICHI Webに出ています(詳細はこちら)。
安全面やコスト面についてコメントされていますが、まさに正しい認識だと思いますし「この夏を乗り切れれば、いらないということではないか」とも語ったようですが、おそらく同じことは誰もが思っているはずなのですが、それを知事という立場でこのようにはっきりと言ったことは、大変評価できると思います。


原発がなくても、我々は大丈夫なのです。国民全体の知恵と工夫で、特別不便なことなどないのです。我々は主権を持つ立場なのですから、これからの我々の生活は我々自身が決めていくのです。ですから、一部の人間が儲かるために、その他多くの国民を犠牲にすることも厭わずに、原発を稼働させようとする動きは、断固反対しなくてはなりません。

2011年7月6日水曜日

『行動科学を使ってできる人が育つ! 教える技術』

改めて言われてみると、なるほどなぁという点がとても多かった一冊です。

人に何かを教えるというのは、とても難しいです。教える相手がどの程度の知識を持っているか、どの程度のレベルなのか、それによって言葉使いや内容が全く変わってきてしまうからです。

その意味では、本書も100%ではありませんが、55のメソッドにまとめてくれてあるので、ポイントを押さえやすいのは事実ですし、メソッドによっては使えるものもあります。

「行動科学を使って~」と銘打っていますが、これを「行動科学」なのだと言われれば、そうなんだと思うしかないですが、「行動科学」をきちんと勉強していない人間にとっては、どのあたりが「行動科学」なのかよくわかりませんし、本書の帯に「残り8割のできない人が短時間で戦力に変わる」というのも、やや大げさな気がします。

ただ、難しい話でもありませんので、使えるものは使っていって、良い結果につながれば良いのだと思います。

手に届きやすい場所に置いておいて、時折読み返しながら、使っていくのが良いと思います。

『行動科学を使ってできる人が育つ! 教える技術』
石田淳 かんき出版 2011年6月 ¥1400円+税



教える...
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著者:石田淳
価格:1,470円(税込、送料込)
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2011年7月5日火曜日

『アーカイブズが社会を変える』

2011年4月に公文書管理法が施行されました。

本書は、それを契機にして、広く一般向けに「文書保存」の重要性を述べたものです。
私個人的には、アーカイブズ学会に設立当初から加入していますので、本書に書かれていることは、すでに当たり前の話なのですが、「文書保存」や「アーカイブズ」って何?という方には、ちょうど良い入門書だと思います。

東日本大震災でも、現用・非現用問わず、大量の文書が失われてしまっているわけですが、おそらく数年後に被災地が落ち着いてくると、文書を失ってしまったということが、いろいろな形で問題となってでてくるのではないかと思っています。
ただそう言っても、すでに失われてしまったものは仕方がないので、せめて今後、静岡県をはじめ地震などの自然災害が予想される地域(そう考えると、日本列島は全てそうなんですが)は、「文書保存」や「文書管理」などのことについて検討しておく必要があります。

どの地域でも、「市民の理解」が一番の問題なわけですから、多くの方が「文書保存」の重要性を理解して欲しいです。
その点では、本書のような入門的書籍は大変重要だと思いますので、ぜひ多くの方に読んでもらいたいです。

『アーカイブズが社会を変える 公文書管理法と情報革命』
松岡資明 平凡社新書580 2011年4月 ¥740円(税別)



ア-カイブズが社...
ア-カイブズが社...
著者:松岡資明
価格:777円(税込、送料込)
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2011年7月4日月曜日

浸水古文書のカビ・虫対策、冷凍コンテナが一役

東日本大震災では、多くの文化財も被害にあっていて、その方面の関係者の方々も、日夜大変ご苦労されているわけですが、今日(7月4日)のYOMIURI ONLINEに出ていたタイトルの記事を見て、なるほどと思いました。

通常、冷凍食品運搬用のトラックに搭載される冷凍コンテナを、早い話がそのまま冷凍庫として古文書の保存用としているわけです。

冷凍することで古文書に発生したカビの死滅や虫の除去にもつながる」という、岩手県立博物館のコメントが出ていますが、冷凍コンテナを無償貸出している自動車部品大手の「デンソー」も、こういう使い方をするとは思いもよらなかったでしょうね。


被災地は復興のための人手がまだ足りないようですね。
文化財の修復も手作業でしか出来ませんから、これからまだまだ時間がかかるでしょうから、関係者の御努力に、何らかも形で応援できる方法が何かないか、これからも探してみたいと思っています。

2011年7月3日日曜日

『週刊金曜日』2011年7月1日 853号

特集は、「世界は原発を止められる」で、当然注目の記事が多いですが、いつものように、別の記事に注目です。

まずは「金曜アンテナ」の巻頭の玄海原発の記事といい、「東京電力の電気予報は本当か?「本日のピーク時供給力」への疑念」といい、とりあえず原発なしでこの夏を過ごせてしまうことが、政府や電力会社にとってはマズイことなのが明確なわけです。しかし、結局は原発無しでも平気という結果になるだろうということは想像にかたくないわけです。だからこそ、余計必死になっているわけですが、それが見えてしまっていることが滑稽ですね。


「東京電力の電気予報は本当か?「本日のピーク時供給力」への疑念」の記事のように、各電力会社のHPにある電気予報は、一見良いように見えて、実はとんでもないものであることは、ちょっと考えればわかることです。詳しくは、本誌の記事を読んでくだされば分かる話ですが、皆さん、電力会社の発表している天気予報の情報をそのまま鵜呑みにしないでくださいね。

田中優子氏の「音と色⑮」も同様の方向からの記事ですので、合わせて読まれると良いでしょう。

原発がらみでもう一つは、藤波心さんの記事です。いやぁ、おめめパッチリの可愛い子ですね。仮に、周りのスタッフがある程度コントロールしているとしても、彼女が一定程度真剣に自分で考えているのは事実でしょう。オジサン、応援しますよぉ!ブログ、お気に入りに入れちゃいました(^_^;)

とにかく、パラダイムシフトですよ。

その意味では、「アルンダティ・ロイが語る世界の危機」と題されたインタビュー記事は必読です。「資本主義と民主主義は限界に達している」とは、まさにそのとおりだと思います。だからこそ、今、我々は考え、行動しなければならないのです。

2011年7月2日土曜日

リコーがPENTAXを買収、デジカメ事業強化へ

昨日(7月1日)に発表されたものなので、すでにアチラコチラに出ていると思いますが(こちらはリコーのHPへのリンクです)。

リコーというと一般的には複写機・複合機メーカーというイメージが強いと思いますが、昔からのカメラ好きの人間にとっては、リコーというメーカーはなかなか通好みのカメラを出すところという印象を持っている方もいると思います。

特にフィルムカメラのGRシリーズはその写りの良さでかなりの人気のカメラでしたし、その後GR-Dというデジタルカメラも出ましたが、それもなかなかの通好みの機種です。フィルム時代のGRシリーズもデジタルになったGR-Dも、ともにその描写力が人気だったわけですが、つまりはレンズの良さがリコーのカメラの特徴だと思います。

そのリコーが現在HOYAの事業の一部として展開されているPENTAXを買収するわけです。それも、HOYAを買収するのではなくPENTAXイメージング・システム事業の買収だとのことで、今後はレンズ交換式カメラでの事業強化(ラインナップやレンズ群拡充)、デジカメを用いたイメージ・アーカイビング事業への参入の検討などが行われるとのことですので、リコーのカメラがさらに良くなるのではないかという期待が高まりますね。

2011年7月1日金曜日

北区つかこうへい劇団に幕 「跡継げる人いない」

今日(7月1日)から、いろいろな物が値上がりしたり、東電や東北電力管内では15%の節電とかいろいろありますが、そんな中で今日の記事から気になったのが、朝日新聞からのタイトルの記事です(詳細はこちら)。

17年にわたり続いてきた「北区つかこうへい劇団」ですが、記事にもありますが、「発足当時の財団事務局長で現・区教育長の伊与部輝雄さん(61)は「行政がプロの劇団を作り、その劇団が公演を続ける試みは当時はなかった。前例踏襲をよしとする行政の殻を破ることができたと思う」。」と語られているように、その存在は「つかこうへい」という看板のおかげでかなり注目されていました。その意味では、この劇団はなくなってしまうのは惜しい気がしますが、やはり「劇団はつかさんの異才とカリスマ性でもっていた」のが現実だったのでしょうから、『つか』の看板を掲げ続けるのは厳しいと皆感じていた」ということですから、仕方が無いでしょう。

静岡県にもSPACという劇団があります。SPACのHPには「(財)静岡県舞台芸術センター(Shizuoka Performing Arts Center : SPAC)は、専用の劇場や稽古場を拠点として、専属の俳優、専門技術スタッフが活動を行なう日本で初めての公立の文化事業集団です」とあるように、「北区つかこうへい劇団」と似たような感じです。
初代芸術総監督は鈴木忠志、現在は2代目の宮城聰という、ばりばりの演劇人が率いていますが、正直静岡県民にとってそこまでのものが必要なのかという気がしないわけでもありません。ただ、「北区つかこうへい劇団」の解散という記事を見ると、その存在意義はいちおうあると思います。今の規模でなくてもいい感じがしますが。