2011年8月18日木曜日

A級戦犯をめぐる野田氏の発言

8月15日の閣議後会見での野田財務大臣の発言について、新聞各社があまりとりあげないなぁと思っていたのですが、今日(8月18日)の朝日新聞の社説と、琉球新報の社説で取り上げられていましたので、これについてコメントします。

韓国政府の批判
は、ある意味当たり前なのですが、朝日の社説にもあるように、野田財務大臣は菅首相の後任になる可能性がある人物なわけですし、そのうえ現役閣僚なのですから、歴史問題に関する発言には注意して当然な立場なのです。
とくに今回の発言は、朝日の社説にあるように「問われているのは刑を終えたか否かではなく、彼らの行為が戦争犯罪かどうかであり、歴史認識である。野田氏の議論は焦点を外している」のですから、「国の内外を問わず、戦争で肉親を失った数多くの人々の心情をいたずらに傷つける」発言なのです。「外交問題を引き起こす」ことを理由に、靖国神社への参拝をしないとしている野田財務大臣なのですから、外交上の問題に対しては、一定の配慮をしているのです。それを考えると、今回の発言は配慮が足りませんね。

伝統や文化に誇りを持つナショナリズムには一定の健全さが宿るが、他国の民の痛みに寄り添わずに領土や歴史認識で火花を散らすナショナリズムには、政治の営みで収めきれない危うさがある。」と琉球新報の社説にもあるように、この発言に対してきちんと処理としなければ、首相になったとしても、うまくいかないであろうことは想像に難くないですね。

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