2011年8月12日金曜日

駿府城天守閣、再建の議論加速

タイトルは、今日(8月12日)のat-sの静岡新聞ニュースの記事です(詳細はこちら)。

何故この時期にこの話題が出てくるのか疑問ですが、駿府城の天守閣再建のポイントは、観光の目玉になるということなので、お盆休みで観光客が増える時期だからなのかなぁと思ったりします。

ただ、天守閣がどれだけの集客力があるものなのか疑問です。各地にある天守閣のある城が、どれだけ集客力があるのか調べてあるのでしょうか?そのさい、当時のまま現存しているところは別ですが、再建されたもので、忠実に再建したところと、そうではないところとの差がどれほどあるのかを調べてみれば、忠実に再現できない駿府城の天守閣が、どれだけの観光客を呼べるのか、再建するだけの価値があるのかがわかるのではないでしょうか。

個人的には、再建には否定的です。「外観を示す絵巻やびょうぶ絵が発見されているが、絵柄が一致せず、設計図もない」と記事にもありますし、当時の天下人である徳川家康の作った天守閣ですから、その豪華さは江戸城に匹敵する規模なはずです。江戸幕府でさえ、最終的には江戸城の天守閣の再建を断念しているのに、静岡市はその予算をどうするのでしょうか。中途半端な物をつくって、結局観光客を集められず、借金だけが残ったでは再建する意味がないわけですし、むしろ恥ずかしい建物になりかねないと思うのですが。

田辺市長は、「天守閣がないのは画竜点睛(がりょうてんせい)を欠く」と述べているようですが、そもそ天守閣というもの自体が特殊なものですから、天守閣がないのは画竜点睛を欠くとは言えないと思うのですが。

とにかく天守閣の再建にはお金がかかるわけですし、天守閣がない城がおかしな状態なのだとしたら、江戸時代にすでに再建されているでしょう。しかし、再建されずにそのまま来たということは、城にとって天守閣は必要なものではなく、必ずしもなければならない建物ではないということを表しているのだと思います。

果たしてどうなるのか興味はありますが、後世に恥ずかしいものだけは残さないで欲しいですね。

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