10月12日から静岡市で開催されていた日本地震学会ですが、昨日(15日)が最終日でした。
昨日は、asahi.comに出ていた特別シンポジウムの記事に関してエントリーしましたが、今日のCHUNICHI Webには、シンポジウムに関してasahi.comの内容とはやや違うものが出ていましたので紹介します。
「「根拠ない大震法撤廃を」 シンポで地震学の在り方議論」
東京大のロバート・ゲラー教授の「地震予知研究は今まで何の成果もない。」という批判については、昨日の記事にも出ていましたが、「前兆現象を基に予知情報を出す枠組みを定めた大規模地震対策特別措置法(大震法)について「予知できる科学的根拠がない大震法は撤廃すべきだ」と指摘し」ていたという記事や、「予知に関して、同大の井出哲(さとし)准教授は「研究費の獲得のために地震予知という言葉を意図的に使う人は詐欺だ」と激しい言葉で非難した」という記事を読んで、相当激しいシンポジウムだったんだろうなぁと想像します。
ただ今回の東日本大震災を受けて、地震研究者がこのような激しい議論をしているというのは、ある意味良かったと思えます。信州大の泉谷恭男教授の、「地震では人が死ぬ。これまでの研究は純粋理学に偏りすぎていた」ということなのです。研究は社会に何らかの形で還元することが最終的な目的なのですから、地震研究は地震発生のメカニズムとか、予知をすることなどが最終的な目的ではないと思うからです。
最終日に行なわれた一般公開セミナーに関する記事も、CHUNICHI Webに出ていましたので紹介します。
「「大連動」で大津波誘発 地震学会で教授「東海地震でも」指摘」
「「東海・東南海・南海地震が起こる南海トラフでも3連動に加え、津波地震が発生する大連動が起きれば、津波高は3連動の1・5~2倍になる」と説明。静岡県内でも、これまでの予想を超える大津波が起こる可能性を指摘した。」
古村孝志・東京大大学院教授の指摘ですが、東京大地震研究所の都司嘉宣准教授の指摘ともども、静岡県もこれまでの想定を超える大津波の可能性が指摘されたわけですから、やはり今後は津波に対する対策について、徹底的に見なおさないといけないと思います。
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