2011年1月29日土曜日

「君が代判決―少数者守る司法はどこへ」を読んで

朝日新聞1月29日付け社説が、タイトルにある君が代判決―少数者守る司法はどこへ」です。

東京都では、「国旗・国歌法」が制定された99年以降、高校の卒業式などで、君が代斉唱の際に、起立や伴奏が強制され、それに対して反発する教職員が処分されることが毎年起こっています。

 朝日新聞社説では、「私たちは、式典で国旗を掲げ、国歌を歌うことに反対するものではない。ただ、処分を科してまでそれを強いるのは行き過ぎだと主張してきた。
 最後は数の力で決まる立法や行政と異なり、少数者の人権を保護することにこそ民主社会における司法の最も重要な役割がある。最高裁、高裁とも、その使命を放棄し、存在意義を自らおとしめていると言うほかない。」と述べていますが、私も都の姿勢には憤慨していますし、司法の判断も納得できないでいます。

静岡県では、この問題はそれほど問題になっていないように思います。以前勤務していた学校で親しかった方で、起立しなかった方がいらっしゃいましたが、特別に処分されたとは聞いていません。
ただ私個人は、卒業式で君が代斉唱の際には起立だけはします。何よりも卒業式の主役は卒業生なのであり、卒業を祝う気持ちの方が起立するということにたいしてまさっているためですが、 歌うことはしません。どうせ、そこにいるほとんどの人が、ただ口をモゴモゴしているだけですので、別に問題はないわけです。おまけに卒業式の時期は花粉症の時期でもあり、マスクをしていないと、という状況でもありますので、なお良いわけです。

今年ももう少しすると卒業式です。残念ながら東京都では今年も処分される方が出てしまうのでしょうね。ただこれで良いわけではありません。朝日の社説にもあるように、「息苦しさを助長することのないよう、社会全体で目を凝らしてい」かなければいけません。

ただ日本はこうだから、昨日のGIGAZINEの記事にあった「民主主義が高い国ランキング」で、25位なんですよね。このランキングではイギリスやフランスよりも上位ですが、対象となっているのは民主主義国家30カ国ですから、25位というのは後ろから数えたほうが早いわけで、まぁ、妥当といえば妥当なんでしょうね。
しかし、君が代問題や沖縄問題を考えたら、南アメリカやコスタリカよりは上のような気もしますが、それでもビリでもおかしくない国だと思っています。だいたい、日本は真の意味での民主主義国家とは思っていませんから、民主主義国家ランキングの対象となっているだけでも、まだまともって思います。

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