2011年1月22日土曜日

イギリスBBCの二重被爆者を取り上げたお笑い番組の問題について

問題の番組は、BBCのHPで、まだ見れますし、YouTubeにもアップされています。
抗議を受けて謝罪したというのに、BBCがHPからまだ削除していないということは、BBCが日本からの抗議をよく理解していないんだと思います。

問題になっている番組は、基本的にはお笑い番組です。何故司会者たちがアロハシャツなのか、そもそもそこから理解がしがたいですので、完全に低俗なお笑いを提供しているのは明らかです。
従って、そこで二重被爆者が取り上げられ、司会者や聴衆から笑いが出るのは、そもそもレベルの低い人たちの集まりなんだということが大前提です。

日本人としては当然の抗議ですが、すでに60年以上も昔の話で、アメリカならまだしもイギリスですから、庶民レベルにおいては原爆の問題がすでに忘れられているのかもしれません。

日本のメディアでは、ニュースとしてはテレビや新聞で取り上げられましたが、日経新聞が社説でかなり厳しい論調で取り上げています。
他の新聞が社説で取り上げない中、なぜ日経だけが扱っているのかも疑問ですが、日経でも社説に経済以外の問題を取り上げることもあるんですね。日経もたまにはやりますね。

ただ、今のところ他ではそれほど盛り上がっていないように思います。
しかし、もっとこの問題をアチラコチラで取り上げるべきです。内容は、BBCの姿勢には問題があるというのはもちろんですが、メインは二重被爆者の問題やそもそも原爆の問題を、改めて考えるきっかけにしなくていけないと思います。

イギリスでの認識の薄さもさることながら、日本でも直接の体験者がほとんど亡くなっている今、正しい情報を正しく語り伝えていかなくてはならない時代になっています。
今の中学・高校生が二重被爆者について知っているとは思えません。広島と長崎に原爆が落とされた、第五福竜丸がアメリカの水爆実験の巻き添いを受けて久保山愛吉さんが亡くなったなどの事実は、歴史や公民などで扱われますが、年間の授業の中でのウエイトはそれほど大きくないわけですから、子どもたちがどれくらいの知識を持っているのかは、かなり怪しいと思います。
その意味では、先日の大学入試センター試験日本史Aで、ゴジラが取り上げられたのは、意味のあることだと思います(こちらは、そのことを伝える毎日の記事。日本史Aの問題は、こちらで御覧ください)。

BBCへの抗議も大切ですが、これを機に改めて原爆について語る機会とすることで、日本人として正しい歴史を学び、後世にきちんと伝えることができるようにしましょう!

なお、この問題について、BLOGOSでも木走正水氏ESQ氏が取り上げていますので、こちらもぜひお読みください。

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