2011年1月25日火曜日

『はじめての政治哲学 「正しさ」をめぐる23の問い』

はじめての政治哲学の教科書」として、「はじめて政治哲学に触れるひとのための入門書」として、本書は書かれています。

はじめに いまなぜ政治哲学なのか
第1章 自由をめぐる論争
第2章 民主主義をめぐる論争
第3章 差異と平等をめぐる論争
第4章 共同体をめぐる論争
第5章 対立をめぐる論争
おわりに 正しく生きるために
主な引用・参考文献リスト

功利主義、カント倫理学、リベラリズム、コミュニタリアニズムなど23のテーマを、比較的身近な問題を例題に説明されています。
入門書としては、必要十分だと思いますし、分かりやすく、読みやすいです。また、選ばれているテーマも的確だと思います。

内容もわかりやすいですが、かなり本格的な説明で、このくらいのことが分かっていれば、大抵の人には十分なのではないかと思えるほどです。高校の倫理の時間などに、部分的に取り上げても良いのではないかと思います。
仮に、もっと詳しく学びたい向きには、巻末の文献リストがあります。このリストの本は、ほとんど日本語で読めるものをリストアップしてくれていますし、比較的新しい本があがっていますので、このリストから手に入るものを読んでいけば問題なしだと思います。

昨年のサンデルブームは来るべくしてきたブームだと思っています。つまり、日本でもそろそろ本格的に政治哲学が広まり、定着していく時代になってきたのだということだと思うのです。そこで、今年は昨年のブームを受けて、日本に政治哲学が広まっていく、その始まりの重要な年なのだと思います。
そのためにも、本書はとても良い一冊だと思います。かなりオススメです。

『はじめての政治哲学 「正しさ」をめぐる23の問い』 小川仁志著
講談社現代新書 2010年12月  720円(税別)




はじめての政...
はじめての政...
著者:小川仁志
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