2011年1月17日月曜日

2011年度大学入試センター試験 政治・経済について

今回は政治・経済です。問題は、大学入試センターのHPで見て下さい。

今日、政治・経済を取り上げるのは、職場で政治・経済の先生と問題を見ながら、「今年は易しくなっているね。」と、意見が一致したからです。
昨年はちょっと難しかったのですが、今年は易化したと言えると思います。

第1問は「財・サービスの自由および労働や資本の自由な国際移動」がテーマで、政治分野と経済分野の総合問題です。やや難しい問題がいくつかあり、全体としては難しい出題です。
問3は労働市場の需要曲線と供給曲線のグラフで、このようなものはあまり出てきたことはありません。見慣れない問題なので、基礎的な知識というよりは応用力が問われる問題です。ちょっと難しいですね。
問7は「比較生産費説」についての出題ですが、かなり難しく、センター試験らしくない問題です。難関私大なら出てきそうですが。よほどしっかり勉強した受験生でないと、この問題は出来ないでしょう。
問10は「ゲーム理論」の出題ですが、ゲーム理論が分かっていないと、解けないですね。私、ゲーム理論がわかっていないので、出来ませんでした(笑)ゲーム理論の初歩が分かっていれば、できる問題のはずですが。

第2問は衆議院と参議院をテーマにした問題です。
問5は近年の「ねじれ国会」」について、時事問題をやっていれば難しくないです。
この部分、私が今年度の現代社会で取り上げた内容と、まさに同じでした。時事問題的要素の強いスタイルで現代社会の授業をやっていたので、「ねじれ国会」などもやりましたし、その延長線で問1のアメリカとイギリスの制度、問2に衆議院の優越、問3はもともと私が日本史専門ですので触れましたし、問4、問6も現代社会でやりました。やっていないのは問7の「情報の収集や発言の自由」くらいですが、これも三権分立で考えればわかるはずですし、全体として易しい問題だと思います。

第3問は政治分野と国際政治分野に関する問題ですが、教科書レベルの基礎知識でほとんどの問題が解けると思います。これも全体的に易しいですね。


第4問は資本主義の発展と経済思想がテーマの問題で、センター試験としては珍しい問題です。全体的に世界史か倫理の問題かと思わせるほどの歴史色の強い問題ですので、政治・経済のイメージからだと面食らうかもしれません。ただ、問題は基本的事項です。
問2はアダム・スミスの『国富論』ですので、やや難しく感じたかもしれません。
問3は売上高のシェアの図の読み取りで、一見難しく見えますが、ポイントとなる45度線を意識して読み取れば大丈夫だったはずです。
問5は金本位制と管理通貨制について理解できていればわかるはずです。

第5問は経済分野の総合問題で、国際経済を含む、日本経済の現状と課題についての出題です。幅広い知識を要する、やや難しい問題だと思います。
問6は公共投資と公的社会支出の図ですが、よく考えればなんとかなったはずです。

最初に述べたように、全体の感じは昨年よりも易化していると思いますので、平均点も昨年の59.2点よりは、良くなると思います。

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