タイトルは昨日の朝日新聞の記事です(詳細はこちら)。
まぁ、仕方が無いでしょうね。取り外して保存するという判断は賢明だと思います。完全になくなっていくのを見ているわけにもいきませんから。
基本的には現地保存ですが、それにこだわって貴重な文化財を失ってしまっては、元も子もないですからね。原則はあくまでも原則ですよ。
何故教訓が活かされなかったのかとの問いがありますが、文化財は人間と同じで一つ一つが全て違います。同じ様なものでも、100%同じという状態のものはありません。
ですから、他の事例はあくまでも参考にできる程度で、一つ一つに文化財と向きあって丁寧に対応しなければ、それぞれの文化財に合った対策は取れないのです。
諸行無常、今までの歴史の中でも、類似品はたくさんあったでしょうが、たまたまここまで残ってきた文化財は、まさにたまたま残ってきただけで、それが失われようとしているのを、ただ黙って見ているのが、ある意味自然なのかもしれません。しかし、文化財に関わるものは、同時にその文化財が人類の共通の財産であることも分かっているわけですから、未来に託すためにもその時の最善の努力をしていくしかないのです。
千足古墳の石障も、取り外して保存することで、未来への財産として残せる可能性がまだあるのだと考えれば、非難することもないと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿