いろんなところで、かなり話題になっていますので、読んでみました。
確かに日本人は、こういうのが好きそうですね。私は全く泣けませんでしたけど。
う~ん、歴史の見せ方を変えるだけで、こんなに話題の本になるんですね。
歴史の内容としては、歴史を少し学んでいる方には有名な話ばかりです。ただ、その切り方というか、エピソードの中のポイントの置き方がいいみたいです。
出版のタイミングも良かったんでしょうね。日本がこれだけ大きな危機にされされているときだからこそなんだと思います。
あと、作者の白駒妃登美さんが苦しいところから立ち直った方のようなので、その視点も絶妙なんでしょう。
決して、批判しているわけではないですよ。歴史の読みものとしては悪くないですし、文体も読みやすいですから。
ただ、これで泣けるというのは、正直言って心が弱っているか、歴史をそれほど知らないか、なのかと思うのです(あるいは、単に私がへそ曲がりなだけ?)。
ただ、私自身はいい勉強になりました。
歴史は物語ですからね。まぁ、私はいちおう歴史を学問として学ぶものなので、歴史の語り方が違いますが、その物語をどのように語るのかがかなり大切なのだということを知ることができました。
エピソード的には、私も本書と似たようなことを学んでいますので、同じように書けるかもしれないなどと思ったりしますが、多分無理でしょうね。
私は私の歴史叙述をするしかないわけですが、今の世の中で歴史が必要とされていることは大変嬉しいことですので、ちょっと考えてみようかなと思います。でも、論文は書けても、文才がないと本書のような書き方は難しいのが事実です。
『人生に悩んだら「日本史」に聞こう』
ひすいこたろう&白駒妃登美 祥伝社 2011年6月 ¥1300円+税
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