本書は、それを契機にして、広く一般向けに「文書保存」の重要性を述べたものです。
私個人的には、アーカイブズ学会に設立当初から加入していますので、本書に書かれていることは、すでに当たり前の話なのですが、「文書保存」や「アーカイブズ」って何?という方には、ちょうど良い入門書だと思います。
東日本大震災でも、現用・非現用問わず、大量の文書が失われてしまっているわけですが、おそらく数年後に被災地が落ち着いてくると、文書を失ってしまったということが、いろいろな形で問題となってでてくるのではないかと思っています。
ただそう言っても、すでに失われてしまったものは仕方がないので、せめて今後、静岡県をはじめ地震などの自然災害が予想される地域(そう考えると、日本列島は全てそうなんですが)は、「文書保存」や「文書管理」などのことについて検討しておく必要があります。
どの地域でも、「市民の理解」が一番の問題なわけですから、多くの方が「文書保存」の重要性を理解して欲しいです。
その点では、本書のような入門的書籍は大変重要だと思いますので、ぜひ多くの方に読んでもらいたいです。
『アーカイブズが社会を変える 公文書管理法と情報革命』
松岡資明 平凡社新書580 2011年4月 ¥740円(税別)
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