2011年3月5日土曜日

3月4日づけ日経新聞社説について

世界で競える個性豊かな「人」づくりを」と題された、教育改革の必要性を訴える社説です。

教育の改革はもちろん必要です。問題は、どのような改革を行うのか、その中身です。
いちおう、この4月から小学校では新しい指導要領になりますし、中学校では来年度からですので、まずはその成行きを見守る必要があります。数年はその効果を検討してから、その後再度改革の実施が必要かどうか検討する必要があります。コロコロ変えられては現場はたまったものではありませんし、教育の効果は1~2年ではわからないからです。

ただそれとは別に、どのような「人」をつくっていく必要があるのかという議論は、常に行われる必要があるかと思います。特に社会の変化が早く激しい現代にあって、時代を先取りできるような教育改革を行うためには、あらゆる機会に議論を深める必要があるでしょう。

日経新聞の社説で主張されている、育むべき3つの「個の力」は、実はどれも従来から主張されている内容です。ただ日経の主張の良いところは、「国は大きな戦略と、向かうべき方向のみを定め、具体的な教育の中身は、地域や現場に委ねて創意工夫を引き出すべきだ」 としていることです。「全国各地でいろいろな教え方、学び方を試みる制度」にすべきであるとする意見は大変すばらしいと思います。

多くの人が今の世の中に必要な力をわかっているのに、それを身につけるための教育がうまくできていない(と、私は思っています)のは、画一的な教育だからだと思います。
教員の中には、かなり優秀な人間がいることは間違いないのですが、現状の画一的なあり方では、その能力が最大限に発揮された教育を行うことができません。もっと現場の裁量に任せた教育が実現されれば、能力を持った教員がもっと活きてくると思います。
そのような観点からも、日経の社説での主張はなかなか良いです。

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