ここ最近、毎週かかざす読んでいる唯一の週刊誌です。他にも週刊誌は読みますが、他の週刊誌は読みたい記事があるときだけ購入します。
私にとって、『週刊金曜日』を買うために毎週書店に行くという理由があることが、帰宅時に家の前を通りすぎてでも書店にいくための(いつも行く書店は、自宅の前の道を通りすぎていかなければならないので、帰りが遅くなるとどうしてもめんどくさいんです)モチベーションになっています。
『週刊金曜日』の発行体制を考えると、定期購読にしたほうが雑誌のためには良いのでしょうが(値段もいくらか割引になりますし)、そのおかげで定期的に新刊本をチェックすることができるので、しばらくは書店で買うでしょう(『週刊金曜日』さん、ごめんなさい。でも、応援してますよ)。
今週の『週刊金曜日』、表紙が尖閣諸島の、南小島、北小島、魚釣島を上空から写した写真です。この写真だけで、今週号は購入して満足です。魚釣島が少し霞んでいるのが残念ですが。
内容は、やはり「尖閣諸島 中国漁船衝突事件」についてがメインです。政府の対応を見ていると、やはり歴史に学んでいないなぁという印象を拭えません。過去をきちんと踏まえなければ、しっかりした対応はできないのです。今までも、このことは何度となく言われているはずなのに、何故ダメなんでしょうか?現在を考えるには、過去に学ばなければ、未来は開かれません。中国の指導者達はそのあたりのことがよくわかっているのだと思います(さすが、中国4000年の歴史ですね)。このままでは、日本は不利な立場になっていくような気がします。外交が難しいのはわかりますが、日本はあまりにも交渉がヘタです。日本の政治家たちには、近代史の研究者がブレーンとして付くべきです。
尖閣諸島問題に絡む記事でもう一つ、「ネット発のナショナリズム、尖閣抗議に約2000人」というタイトルの記事が気になります。10月2日に代々木公園で行われたデモについての記事です。
このデモについては、国内のメディアではほとんど報道されず、海外のメディアがしっかりと取材をしていたということが、話題になっていましたので知っていましたが、さすがは『週刊金曜日』です。
その中で気になったのは、「若者の姿が目立った」という部分です。 「反中」だが、「親米」ではなく、米軍の駐留は自衛隊の限界を考えた上とし、「ナショナリズム」を主張する若者達の存在は、先日「領土問題を考える」をテーマに行った私の授業で、北方領土や尖閣諸島、竹島の問題について考えた時の生徒の反応にやや似ています。
高校1年生なので、さすがに米軍の駐留を自衛隊の限界という点から考える生徒はほとんどいませんが(むしろ、いざとなれば米軍が守ってくれるはずと答える生徒が多かったのには驚きましたが)、「反中」の意識は強いようです。それが「ナショナリズム」なのかどうかについては考えていないようですが、中国に「頭にくる」、「腹がたつ」と答える彼らが、誤った「ナショナリズム」に目覚めないように、しっかりと歴史を学ばせようと思うのでした(しかし、彼らにとって世界史はカタカナの人名に苦慮し、日本史は漢字が読めず、結局どこまで知識として頭に入っているのか、かなり不安ですが。社会科の教員としては悩みどころです)。
北方領土に関するロシアのメドベージェフ大統領の発言についての最近の新聞記事も、北方領土についての歴史的経緯を簡単に説明すると、初めてその記事の意味が理解できたようで、「北方領土なんて知らなかった」「この記事はそういうことなんだ」というコメントが多かったのですが、この前も書きましたが、若者にもっとしっかり自分の国の歴史を学ばせないとダメですね。その上で「ナショナリズム」が出てくるとしたら、それはやむを得ないですが、全体的な流れをあまり知らないで、一部分の知識のみで「ナショナリズム」に向かうのは危険だと思います。
でも、どうして高校で「世界史」が必修なんでしょう?その点、神奈川県では「日本史」を高校生全員に取らせるようにするようです。県教委さん、静岡県でもそうしませんか?いや、いっそ「日本史」も必修にしましょうよ、文科省さん。それと受験で「日本史」を必修にしてくれる大学が増えるといいのになぁ。いやいやながらも高校生の段階でいちおう「日本史」を学べば、やらないよりはましでしょうから、日本も少しは変わってくるような気がするのですが。
今週の『週刊金曜日』は、他にも気になる記事がありますので、(その2)で触れたいと思います。
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