2011年2月7日月曜日

「「就活は中小でも」11年ぶり過半数」は良いことなのか?

2月5日のasahi.comに、2012年春に卒業を予定し、現在、就職活動をしている学生に対する、「毎日コミュニケーションズ」の調査結果が出ていました(記事はこちら)。

昨年10~12月に、全国約1万人の大学3年生と大学院1年生を対象に実施。企業志向を尋ねたところ、「中堅・中小企業がよい」「やりがいのある仕事であれば中堅・中小企業でもよい」と答えた学生が全体の53.4%と、11年ぶりに半数を超えた。

このような結果なのですが、ここからみると来年度の就職率は、今年度ほどの厳しさは起こらないかもしれません。

ただ気になるのは、「志望企業の知名度や規模より、まずは内定獲得を優先」という点です。確かに強すぎる大手志向は好ましくないですが、かといって安易に内定獲得を優先するということになってしまったら、それはそれでどうかとも思うのです。大学選びに関して、「安くて近い」を優先するあまり、冒険をしない傾向があることに対して、批判するわけではないが、どんなものかと考えてしまうことと同じような問題だと思うのです。社会情勢に左右されて、それがその時代の特徴になっていくワケですが、今年度の数字を見れば、仕方がないかなぁと思う反面、でもなぁという気持ちがあるのも事実です。しかし、チャレンジャーはいつの時代にもいるわけですし、優秀は人はそれなりのところに収まるでしょうから、あまり気にしなくても良いのかも知れませんが。

もうひとつ気になるのは、「やりがいのある仕事であれば」 というところです。どんな仕事でもやりがいを見つけ出せばやりがいはありますし、見つけ出さなければやりがいはないのです。就活の時に、その仕事がやりがいがあるかないかなんて、何故わかる?って思うのです。やりがいが見つからなければ仕事がつまらないなんて、10年早いぜ!って思うのですが。
一時、最近の若者は3年で辞めるって話がありましたが、今はどうなんでしょうか?この年になったから言えるんですけど、3年間じゃ何もわからないですよね。自分もそうでした。
教員とは何たるかが、なんとなく分かってきたような気がしてきたのは、10年過ぎて、現在の勤務校になったあたりからです。

何年やっていようと、本人にその気がなければダメですが、なんとかしたいという気持ちで、いろいろ試行錯誤して何年か頑張ってみれば、やりがいも見えてくるはずです。逆に言えば、最初からやりがいなんてわかる人なんてほとんどいませんから(むしろわかる人はラッキーです)、それなりの努力の結果として、その仕事につくことになったのならば、しばらくいろいろ頑張ってみて欲しいですね。努力しないでついた仕事ですと、未練があってなおさら頑張る気力がないでしょうから、就活の時は、変な妥協はせずにいろいろと努力したうえで現実的な道を選べば、仕事についてからも試行錯誤してみようという気にもなれるのではないかと思います。

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