今年も残りわずかとなり、経済系の各雑誌(『週刊東洋経済』や『週刊ダイヤモンド』、『週刊エコノミスト』など)は、2011年の予測が特集となっていますが、もう少し先までの、大方の予測としては、中国やインドを始めとした、アジアの成長が見込まれています。
「BLOGOS finance」にあつまろ氏の「2019年中国は経済世界第1位」という記事が出ていました。この中では、タイトル通り、中国の成長について述べているのと、それでもまだアメリカも捨てたものではないという意見を述べた上で、日本は、
「お隣り中国は大市場。さらに東南アジアも成長著しい。
世界でもっとも有望な地域にある日本の立地は他先進国と比較しても有利です。漢字文化圏、箸
文化圏、黄色人種と欧米先進国にない文化を共有することによる有利な点が多く存在するはずです。
やり方次第でまだまだ成長の余地があることは、アメリカを見てもわかっており、お手本となるべき存在がいます。
日本は国家財政などの問題を抱えていますが、どこの国だってその国ならではの問題は抱えています。
やり方次第で、いくらでも成長の余地があります。」
と述べられています。
しかし、問題なのは、「やり方次第で、いくらでも成長の余地があります。」という、この部分です。主張内容が問題というのではなく、その「やり方」を、今後の日本がうまく見つけて行けるのか難しいという意味で、です。
GDPで経済成長を測っても、実際にはあまり意味を持たないと言われますが、素人にとっては、やはりGDP比較の方がわかりやすいですので、どうしてもこれで比較してしまいますし、GDPの伸びで一喜一憂するのは仕方がないことですね。
しかし、中国の人口は日本の10倍ですから、その国が今まで以上に稼げば、GDPの伸びはあっと言う間に日本を追い抜くのはあたりまえなのです。ですから、中国が日本を追い抜き、アメリカに追いつき、追い越すのもありなわけです。
従って、あつまろ氏がおっしゃるように、それをうまく利用すれば、中国に追い抜かれようと、それほど心配する必要はないのではないかと思います。ただ、先程も書いたように問題なのは、その「やり方」なのです。
これからの日本はGDPによる成長競争は気にしないで、どうやってうまく時代の潮流に乗っていくか、国際社会の動向を注意深く観察し、その時々に必要なことを的確に見抜く力を養っていくことが一番大切なことだと思います。
実際、中国の後ろからヒタヒタととインド(リンク先は、「BLOGOS finance」の広瀬隆雄氏による「インドのマイカー・ブームは原油高要因」というタイトルの記事です。インドはマイカーブームが起こり、それが原油高騰につながるほどの消費量であるという、インドの成長を実感させる内容です。)のが近づいてくるのですから、中国やインドに負けないのではなく、 利用できるところを利用して、健全な国家、健全な経済状態であろうとする努力が必要なのだと思います。
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