私は中日新聞のCHUNICHI Webで読みましたが、財団法人日本青少年研究所(東京)が昨年、日米中韓の高校生7233人に実施し、24日、公表した調査で、「日本の高校生は自分の能力に自信が持てず、親や教員からも認められていない」と感じているということなのです。
国際比較はともかくとしても、「自分は価値のある人間だと思うか」との質問に「全くそうだ」と答えた生徒は、日本は7・5%。日本の生徒は「まあそうだ」と合わせても36・1%にとどまったということです。また、「自分を優秀だと思うか」との問いに「そうではない」と回答した日本の生徒は83・2%に達し、一方、「学校には私を理解してくれる先生がいる」と考える日本の生徒は52・7%なんだそうです。
私の勤務校でも同じような調査をしたことがありますが、やはり同じような傾向の結果だった記憶があります。
高校の教員としては、かなり悲しい結果ですね。何故なんでしょう?
「同研究所は「日本では家庭や学校で積極性を引き出すための教育が展開されず、自分への肯定感が低いのではないか」と分析している」ということなのですが、ひとつは成功体験が少ないということがあるのではないかと思います。
「ゆとり教育」の弊害かもしれませんが、小・中学校で、あまり競争しないので、努力した結果の達成感とか、そもそも努力自体がイマイチな状況なのが原因の一つなのではないかと思います(以前のエントリーで書きましたが、、若者が努力しないのは不況の影響だという指摘がありますが)。
「教育の失敗」だと言えるでしょう。
もうひとつは国民性もあるでしょうね。日本は「出る杭は打たれる」「長いものには巻かれろ」などのことわざがあるように、目立つのを避ける傾向がありますから。
しかし、これだけグローバル化が進んでいる世の中で、何時までも引っ込み思案ではいけません。外国と対等に付き合うためには、しっかりと自己主張ができないとうまく付き合うことはできません。自己主張できるようになるためには、自己肯定感が高くなければできません。
自己肯定感を高めるためには、周りの承認が必要です。失敗しても自分はそこにいても良いのだということを感じることが大切なのです。
そのために、親や教員ができることは、子どもを認めてあげることでしょう。それも、必要なときに、必要な承認が大切です。つまり、子どもたちが認めてもらいたい時に、必要な承認をしてあげる、そのタイミングが難しいですが、子どもたちをよく観察していれば、必ずわかります。
特に最近の教員は、日頃の忙しさにかまけて、子どもたちを見れなくなっている(自己反省も含めてですが)傾向にあるように思いますので、改めてそのことを再確認しないといけないでしょう。
もっと高校生に自信を持たせることができるようにするには、まず大人の認識が大切なのです。明日の日本を担う若者たちの明るい未来のためにも、今の我々がしっかりしないといけませんね。
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