大阪では「府市統合本部」が今日(12月27日)発足との記事が新聞に出ています(詳細はこちら)。具体的に扱う内容についても報道されています(詳細はこちら)。
名古屋では「中京独立戦略本部の第1回会合を来年1月中に開く」ことが今日の記者会見で明らかになりました(詳細はこちら)。
どちらも、二重に行なわれムダになっている部分を無くすことに関しては賛成できますが、行政だからできたことまでもムダとして削減してしまい、結果人々の生活にマイナスになってしまうことまで行なわれることはないかという点に関して、しっかりとチェックしていく必要があるのではないかと思います。
これを機に、二重であること全てをがムダなのか、効率を優先させることが全て良いことなのかを考えてみることは必要なのではないでしょうか。
特にこれから大阪は本格的に動いていくわけですが、勢いが良いので、何でもムダを無くすことを良かれとするムードが強いように思います。
しかし本来行政というものは、民間ではできない、つまり儲からないけど人々の生活に必要なことを税金を使って行うものです。現実の行政では確かにムダが多いと想像しますが、本来の行政のあるべき姿を、今一度きちんと確認した上で改革を行なっていくことが大切だと思っています。
「大阪の未来はバラ色か? 橋下市長にふりかかる困難」
大阪市の顧問に就任するという前横浜市長中田宏氏との対談は、かなりおもしろいです。この中で中田氏が 「 先のW選挙で、民意は「大阪都構想」について「進めるべきだ」という意思表示をしたわけです。ただ、投票行動に大きな影響を与えたのは、2009年に行われた総選挙と同じように「とにかく今の体制を変えたい」という、現体制に対する批判心理があったのではないでしょうか。」とコメントしていて、 「全体としては「まずは変えてみようよ」という流れが強い。ただ、橋下さんは明確に「府と市を一体にして大阪都にする」と問うていたので、大阪都については「ゴーサイン」になったことは間違いありません。」 と言っています。
しかし個人的に感じているのは、大阪の有権者は「大阪都」にすることを積極的に賛成していたから橋下氏などに投票したというよりは、「とにかく今の体制を変えたい」という思いに対して、「大阪都」構想を掲げている人物が当選したという感じで、結果的に「大阪都」構想にゴーサインということなのではないか、つまり有権者は積極的に「大阪都」構想に対して投票したとは限らないのではないかと思います。中田氏のコメントからも、そう考えることができるのではないでしょうか。
ただ 「日本を見渡すと「事実上破たんしている行政はいたるところにある」と思っています。 」との中田氏のコメントは確かだと思います。
改革の必要はあるのです。ただその改革は、全て一部の人間の独断的な形での改革では、市民にとって本当に正しい改革なのか判断に迷うことになるでしょう。きちんと情報を提示し、市民から見える形で改革を行うことこそ、真の意味で民意を受けた改革と言えるわけですから、市民としてはそれを要求すべきです。
大阪にしても、それができなければ何をやっても意味が無いと思いますし、次を狙っているようですから(「橋下氏も教べん?維新、政治家養成講座開講か」)、どうなるか、しっかりと見ていないといけないと思います。
追記:12月28日に、ちきりん×中田宏の対談の後編が掲載されましたので、リンクを貼っておきます(なぜ橋下市長は「大阪都構想」を打ち上げたのか)。
追記:12月28日に、ちきりん×中田宏の対談の後編が掲載されましたので、リンクを貼っておきます(なぜ橋下市長は「大阪都構想」を打ち上げたのか)。
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