2012年3月13日火曜日

「原子力エネルギーには百パーセント反対しています」

タイトルは、昨日(3月12日)のCHUNICHI Web掲載の社説で、先月末、名古屋大環境学研究科が主催した震災一年のシンポジウムの特別講演に立ったドイツの世界的核物理学者、ことし八十三歳になるハンス=ペーター・デュール氏の発言です(社説の詳細はこちら)。

ハンス=ペーター・デュール氏は不確定性原理を提唱したハイゼンベルクの後継者ということですから、その発言にはかなりの重みがあります。

平和のための原子力という考え方にも反対です。平和が前提であっても、軍事転用されないという保証はない。ヒロシマ、ナガサキに至ったその技術の開発を私たちは許してきました。その結果、多くの命を失いました

最悪の事故に至る確率がゼロではなく、その結果が受け入れがたいものであるなら、迷わずノーといわねばなりません

社説では「デュール氏の言葉をただ礼賛しようとは思わない」としていますが、私はデュール氏の言葉に100パーセント賛成です。「日本は世界有数の地震国」にもかかわらず、何故その地域に「最悪の事故に至る確率がゼロではな」いものがある必要があるのか、むしろあることの方がおかしいと思います。

今日のCHUNICHI Webには、中日新聞と静岡大が共同で実施した地震防災に関する意識調査の結果が出ています。
TOKYO Webの方には同じ調査結果のうち、「中部電力浜岡原発の再稼働について」に関する部分が出ています。「脱原発を支持する意見は八割近くに」だったようです。

この調査結果を受けて、今日の中日新聞社説は、「地元の不安よく聞こう 地震と原発・本紙調査」となっています。

東日本大震災を経験し、日本に地震の安全地帯がないことは、だれもが身に染みた。原発への危機感は共有されてきている。

一年前のことは忘れまい。その上で、原発と未来のエネルギーについて、地元の意見をよく聞くこと。立地地域には原発に代わる収入源、それ以外には、代替エネルギー確保への行程を示すこと。そういう道筋を、この調査は示しているようだ。


もう一度書きます。

「原子力エネルギーには百パーセント反対しています」。

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