2010年12月29日水曜日

『顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説-アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか』

AMNブッククラブ」のキャンペーンで頂いたものです。どうもありがとうございました。

イントロダクション─目的を探して

1 利益を求めて─ザッポスへたどり着くまで(ただ、利益を追い求める日々/うまくいくこともあれば、いかないことも ある /とにかくあれこれやってみる)

2 情熱をかけて─成長の設計図(自分の役割に集中する/成長へのプラットフォーム─ブランド、企業文化、パイプライン)

3 人生の目的 にたどり着く─幸せを届ける会社に(次のレベルへの進化/エンド・ゲーム)

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「はじめに」の中に、「英文法的には最高の例とは言えないセンテンスにお気づきになることでしょう。第三者の手による文章であることが具体的に記された箇所以外、この本はゴーストラーターを使わずに私が自分で書きました。」 とありますが、日本語に翻訳された本書は、かなり読みやすい書籍になっていると思います。翻訳とは言え、元の文章がひどければ、このような本には仕上がらないですから、トニー・シェイはなかなか文才もあるように思います。

ザッポスに到るまでのストーリーもなかなかおもしろいです。子どものころの、バッチの事業を思いつついたりするように、小さなころから起業を考えているなど、普通ではないと思いますが、本書のよいところは、ザッポスの経営に参加してからも、ただのサクセスストーリーではないところです。

よくありがちな、アメリカンドリームを記しただけではなく、経営難に陥り、それをどう対処するか、苦しんだことも書かれています。それゆえ、「事実は小説より奇なり」を地で行く、スリリングな展開で、読者を飽きさせません。400ページ以上ありますが、途中いろんな関係者の文章が入っていたり、あっと言う間に読んでしまいました。

本書の最も素晴らしい点は、ザッポスの経営理念がはっきりと書かれている点でしょう。ザッポスの企業文化は、「ネット靴店」であるという枠にとどまらない、大変素晴らしいものです。このような企業ならば大成功するのは当たり前でしょう。それぞれの企業にも、それぞれの考えがあってそれはそれで良いのですが、ザッポスの理念を他の企業も取り入れて欲しいと思います。

むしろ、企業に限らず、政治や行政に関わる人達に学んで欲しいですね。最終的に「幸せになること」が目的なのは、社会全体が目指すべきものなのですから。

 手元に置いて、度々読み直したい一冊です。

なお、本書には専用のサイトも用意されていますので、興味のある方は、こちらへもどうぞ。

『顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか』 

ザッポス・ドットコムCEO トニー・シェイ (著)

本荘 修二 監訳/豊田 早苗 訳/本荘 修二 訳 (翻訳) 

ダイヤモンド社  2010年12月

 




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